金沢旅記 巻の壱
「こういう時だけ行動が早い」の巻
金沢に行くぞと思い立った、ある夏の暑い夜。
思い立ったが吉日とばかりに、飛行機と宿を手配。 残念ながら飛行機の超割には、あと一歩及ばず。
しかしながら、どちらもそれなりに安く予約できる。
吹っ飛ぶ諭吉と高まる期待。 心は既に北陸の彼の地。
「いざ出陣」の巻
「北陸」との名の通り、向かうは北の国。 どう考えても、福岡よりははるかに北。
これは困った、着る服がない・・・!
仕事帰りに歩き回り、秋物をあれこれ物色するも、その値段に恐れおののき、二の足を踏みまくる。
むしろ二の足しかないのだとばかりに。
・・・一桁少なければ、迷わなかったものを。 惜しい事をした。
「惜しい事をした」といえば、何故毎日万歩計をつけて歩かなかったのか。
出発前1〜2週間で、普段の数十倍は歩いた筈なのに。
そして気が付けば、いつもの服装と大して変わらないものになっていた。
むしろ、ほとんど新調せずに普段の服装そのものだった。
げに恐ろしきは、習慣かな。
準備に手間取り、気が付けば3時間睡眠。
離陸時間を1時間早く認識してみたり、隣の出発ターミナルに馳せ参じたりと、愉快な門出。
いざ、金沢・・・!
「運任せ」の巻
小松空港からバスで小松駅に向かい、そこからJRで金沢駅へと歩を進める。
「JRで」と言っているわりに「歩を進める」とは如何なものか。
乗り込むホームを間違え、すごすごと戻っていく時の物悲しさよ。
駅には是非、階段を登る前に「この電車は何番ホーム到着」の電光掲示板を出していて頂きたいと切に願う。
隣のホームのゴツイ電車の顔を見て「・・・アーマーナイトか・・・」と思ってみたが、それがサンダーバードだと知ったのは鈍行に乗り込んだ後。
今回は列車を撮ることなく進んでいる。 おかしい・・・。
見たこともない列車の顔は、撮っておいた方が良かったのではないのか・・・?
そして気が付けば、そこは金沢の地。
余分な荷物をロッカーに放り込み、バス停へ突撃する。
余談だが。
今回の旅程は、両日共に全て金沢駅のロッカーが使えることが前提条件となっている。
旅をする際は、このような運任せの旅程は組まない事をお勧めする。
人生常に行き当たりばったり。