金沢旅記 巻の弐
「コンビニの他に交番があれば完璧」の巻
来たバスに即乗り込み、橋場町へ。
「1日フリーパスは、北陸鉄道バスでのみご利用になれます」という売場の方の念押しをすっかり忘れ、バス会社を確認せずに乗ったため、「フリーパスを持ちながら、このバスに乗り込むのを数人がためらったが、まさか・・・!」と多少肝を冷やすが、整理券を見ると北鉄バスと書いてある。
胸をなでおろしつつ、逆に疑問がわき上がる。 何故、あの人達はためらったのか、と・・・。
バス停から掲示してある地図を頼りに、「ひがし茶屋街」に向かう。
実は旅立ち前にネットで地図(というよりバス停の位置と方角)をインプットしていただけで、手元にはフリーパス購入時にもらったバス停地図のみしか持っていない状態。
いざとなったらその辺の店の店員にでも聞けば良い、どうしてもダメならコンビニで地図チラ見、の意気込みで歩く。
毎度の事ながら、計画性があるのかないのか疑問の限りである。
休憩所に立ち寄り、何故か係の方と福岡やパリーグの話で盛り上がり(その話題の広さに脱帽である)、「ひがし茶屋街」に到着する。
目指すは2軒のお茶屋。
1軒目、「志摩」。
懐かしさを覚えるような建物に、しっとりとした調度品。
外国人観光客に紛れ込みつつ、英語の観光案内を耳にしながら、写真撮影に余念がない。
2軒目、「懐華楼」。
志摩とは打って変わって、朱と金の色合いで派手目。
右側の写真は、何と黄金座敷。 機会があっても畳に上がれないだろうと思う、貧乏性也。
そして、旅立ち前に弟に「ネタとして、コレはいくべきだ」と言われていた「黄金ぜんざい」に挑戦。
一見普通のぜんざいだが、蓋を開けると金箔が1枚かぶせてある。
撮影NGかもしれないと思い、こっそり撮影していたところ、「フラッシュ焚くと反射して綺麗ですよ」と斜め後ろから従業員の方に声をかけられ、少し焦りつつ撮影したのが一番下。
うむ、派手だ。
ちなみに金箔の下は栗ぜんざい。 これがこの日の昼食だった。
「地図? モチロン持ってるさ、心の中にな」の巻
あちらこちらの店に立ち寄りつつ、ふらふらと歩いた後に「ひがし茶屋街」を出て、「主計町茶屋街」へと向かう。
「かずえまち」の読み方を聞いても1回で覚えられなかったのは、ここだけの話。
観光マップなどには、ふり仮名をよろしくお願いしたいものだ。
時期によっては友禅流しが見られるらしい浅野川を右手に、車を避けつつぶらぶらと歩く。
「暗がり坂」と呼ばれる坂(写真右)があるらしいので行ってみようと思うが、どの路地から入れば良いのか分からない。
公園の地図を見て見当をつけつつ、「私道だったらごめんなさいよ〜」と(心の中で)呟きつつ、店の貼り紙なども頼りに辿り着く。
思い返せば道には迷わなかったのだが、辿り着くまでがドキドキという、何ともスリリングな行程。
「暗がり坂」を上がった先の佃煮屋で親用の土産を購入し、斜向かいの「泉鏡花記念館」に立ち寄ってから、バスに乗り込み「金沢城公園」へと向かう。